ジャニーズでは後輩が先輩を「君付け」で呼ぶのはなぜ？
ジャニーズタレントの間にはユニークなルールが存在します。
それが、後輩が先輩を「君付け」で呼ぶというものです。
例えば、Sexy Zone菊池風磨さんは、ジャにのちゃんねるメンバーの中で、最年少かつ一番後輩です。
菊池さんは、先輩3人のことをそれぞれ「中丸くん」「山田くん」「二宮くん」と君付けで呼んでいます。
自分よりも年上の方や先輩に対しては「さん付け」をするのが、社会人のマナーとしては一般的です。
では、なぜジャニーズではこのような特殊な呼び方のルールがあるのでしょうか。
これには、ジャニーズ事務所独特の文化や伝統、価値観が関わっていると言われています。
「君付け」は絶対的なルールではなく、明確にいつからこのような慣習ができたのかは不明ですが、一説ではジャニーズができた当初からこの呼び方のルールは存在したそうです。
アメリカ国籍を持つジャニーさんが慣れ親しんだ文化では、男性は上下関係を問わず“Mr.（ミスター）”という敬称を付けます。
ジャニーさんは、先輩後輩という上下関係だけではなく、同じ事務所の「仲間」同士であるという意識を持ってもらいたいと考えていたそうです。
そこから、敬称を保ちながらも仲間意識を持つことができるよう、「君付け」の文化が浸透したと言われています。
最近のジャニーズタレントは先輩を「さん付け」で呼ぶ？
ジャニーズのタレント同士が「君付け」で呼び合うというのは、我々ファンにとっても有名な事実ですが、最近では「さん付け」で呼んでいるタレントも増えています。
例えば、HiHi Jetsの猪狩蒼弥さんは、自身が尊敬するKAT-TUN中丸雄一さんのことを、親交があるにもかかわらず「中丸さん」と呼んでいます。
これはなぜなのでしょうか？
ジャニーズに「君付け文化」があるにもかかわらず、「さん付け」をするタレントがいる理由としては以下の2つの理由が考えられます。
- 君付け文化が薄れてきたから
- 年齢や入所歴があまりにも離れているから
それぞれ詳しく解説していきます。
君付け文化が薄れてきたから
先輩に対して「さん付け」をするタレントが増えてきた理由の一つとして、単純に「君付け文化」が薄れてきたという説が考えられます。
現在ジャニーズ事務所に所属しているタレントの中には、ジャニーさんが亡くなってから入所をしてきた、つまりジャニーさんに会ったことがないJr.も増えてきています。
そういった方々は、ジャニーさんがジャニーズ事務所になぜ「君付け文化」を根付かせたのかを知らないと考えられるので、一般的なマナーである「さん付け」をしているのではないかと思われます。
年齢や入所歴があまりにも離れているから
タレントの中には、「君付け」と「さん付け」を使い分けている方もいます。
使い分けに明確な基準はありませんが、自分と年齢または入所歴が大きく離れている場合は、「さん付け」で呼ぶことが多い印象です。
例えば、現在配信番組『坂本昌行 GIFT for X』で共演している7 MEN 侍と20th Century坂本昌行さん。
7 MEN 侍のメンバーは当初、入所歴も年齢も大きく離れている坂本さんのことを「坂本さん」と呼んでいました。
しかしながら、坂本さんから距離を縮めるためにも「坂本くん」と呼んでほしい、と要望があったため、そこからは「坂本くん」呼びに変わっていきました。
このように、大先輩であっても、一定の親交があったり番組で共演していたりする場合は、「君付け」で呼ぶケースもあります。
「君付け文化」に明確なルールがないがゆえに、先輩に対する敬称をどうするかはそれぞれの関係性や状況によるところが大きいと思われます。
ジャニーズにおける先輩後輩の基準は入所歴？年齢？
「君付け文化」を考える上で少し複雑なのが、ジャニーズにおける先輩後輩の定義です。
というのも、ジャニーズ事務所への入所時期や年齢にはバラつきがあるので、年齢が下であっても、入所歴は自分の方が長いという関係性も存在するのです。
そういった場合はどちらが「先輩」という扱いになるのでしょうか？
基本的には、ジャニーズの先輩後輩関係は「入所順」で決まります。
つまり、年齢にかかわらず入所が早い方が先輩となります。
しかしながら、自分の方が入所が早く、いわゆる「先輩」という立場であっても、仕事の経験値や立場などによって敬称をどうするかが変わることもあるようです。
7 MEN 侍の矢花黎さんは、King & Princeの髙橋海人さん、永瀬廉さん、元メンバーの平野紫耀さんよりも入所が早いにもかかわらず、ジャニーズJr.時代から3人のことを呼び捨てにすることはなく「君付け」で呼んでいたそうです。
7 MEN 侍【ジャニーズエピソード】木村さん相葉さん永瀬くん…語らせてください！
↓3:38より、King & Princeが結成した際、矢花さんはそのバックでギターを弾いていたそうで、仕事の経験値的にも自分が先輩ヅラをするのはおかしいと、君付けで呼んでいたんだとか。
2020/10/02 配信
当ブログのこの記事では、ジャニーズタレントの入所日およびジャニーズ歴を一挙紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください！
入所時期にかかわらずジャニーズではデビューが早い方が先輩？
ジャニーズでは、年齢よりも「ジャニーズ歴（入所歴）」、つまりはジャニーズに早く入った方が先輩であると解説しました。
しかし、先輩後輩関係を決める上で考えるべき大事な要素がもう一つあります。
それが、「デビュー順」です。
ジャニーズ事務所では、入所してすぐは「ジャニーズJr.」として活動し、CDデビューを目指して、先輩のバックについたりしながら経験を重ねていきます。
デビューの順番は入所した順ではありません。
そのため、自分より入所歴が浅くても、先にデビューをするということも珍しくはありません。
その場合、先輩後輩の考え方はどうなるのでしょうか？
結論としては、入所歴よりも、デビュー順によって先輩後輩関係が決まることが一般的です。
そのため、自分の方が年上だったり、入所歴が上だとしても、デビューした順番が早い場合、敬語を使ったり君付けで呼んでいるタレントが多いです。
例えば、嵐の大野智さんと岡田准一さんには少し複雑な先輩後輩関係があります。
お二人の入所日・デビュー日・誕生日はそれぞれ以下の通り。
| 名前 | 入所日 | デビュー日 | 誕生日 |
|---|---|---|---|
| 大野智 | 1994年10月16日 | 1999年11月3日（嵐） | 1980年11月26日 |
| 岡田准一 | 1995年3月1日 | 1995年11月1日（V6） | 1980年11月18日 |
年齢は同い年ですが、入所日としては大野さんが少し早く、デビュー日としては岡田さんの方が早いという関係性です。
2人はジャニーズJr.として同時期に活動しており、当時は「大野」「岡田」と違いを呼び捨てで呼び合っていたそうです。
しかしながら、岡田さんは大野さんよりも一足早くV6としてデビューすることに。
V6に所属する他のメンバーは、大野さんよりも年上で、入所歴も先輩にあたるため、周りの目を気にして大野さんは岡田さんを呼び捨てしづらくなってしまったんだとか。
嵐の冠番組『VS嵐』に出演した際には、どっちが先輩かをはっきりさせようと対決したことも。
このように、入所歴と同時にデビュー順も先輩後輩関係を決定する上で考慮されます。
しかしながら、あまりにも年齢が離れている場合などは、デビューや入所順にかかわらず年下側が敬語を使っていたり、年上側が呼び捨てをしているケースもあります。
例えば、Snow Man佐久間大介さんとSexy Zone佐藤勝利さん。
お二人の入所日・デビュー日・誕生日はそれぞれ以下の通り。
| 名前 | 入所日 | デビュー日 | 誕生日 |
|---|---|---|---|
| 佐久間大介 | 2005年9月25日 | 2020年1月22日（Snow Man） | 1992年7月5日 |
| 佐藤勝利 | 2010年10月30日 | 2011年11月16日（Sexy Zone） | 1996年10月30日 |
年齢、入所日ともに佐久間さんの方が早いですが、デビュー日は佐藤さんの方が8年も早い先輩になります。
しかしながら、佐久間さんは佐藤さんのことを「勝利」、佐藤さんは佐久間さんのことを「佐久間くん」と呼んでいます。
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おそらく、ジャニーズJr.として共に活動している頃に、入所が早い佐久間さんのことを佐藤さんが「佐久間くん」と呼んでいた名残がそのまま残っているのではないかと思われます。
特にSexy Zoneの佐藤さん、松島聡さんは入所してからデビューするまでの期間がとても短いため、自分よりもデビューが後であっても、年上だったり入所歴が長い方々が多いです。
そのため、お二人はデビュー組の多くの方々に対して君付けをしていたり、敬語で話しています。
同じグループで先輩後輩関係がある場合はどう呼び合う？
ジャニーズのグループは、入所歴や年齢にかかわらず構成されます。
そのため、同じグループであっても、入所歴や年齢が大きく離れているというケースも。
その場合は敬語や敬称はどのようになるのでしょうか。
グループによっても異なりますが、「君付け」「さん付け」はそのままで、タメ口で会話をするというグループが多い印象です。
例えば、Snow Manの最年少ラウールさんと最年長の深澤辰哉さんの年齢差は11歳。
ラウールさんは深澤さんのことを「ふっかさん」と呼びますが、敬語は使わずにタメ口で話しています。
グループによっては、結成時に「同じグループになるのだから敬語はやめよう」というコミュニケーションを取っていたなんて話も。
Snow Manは後から加入した年下組3人と元からいた年上組とで年齢が大きく離れるので、3人が加入する際にそのような話があったそうです。
まとめ
この記事では、ジャニーズの「君付け」制度について解説してきました。
明確なルールがあるわけではない、あくまでも不文律の慣習なので、ジャニーズタレントそれぞれの価値観によっても使い方は異なりますし、今後時代の流れと共にさらに変化することも考えられます。
筆者個人の意見としては、「君付け」はジャニーズならではの慣習で、同じ事務所に所属するタレント同士の仲間意識のように感じることができて微笑ましいので、継承していってほしいなと思っています！
